特に夫婦仲が悪いわけでもなく、夫としても、子どもの父親として申し分ない。
もちろん上記の条件全てを満たしていなくても、セックスレスだけが不満の場合、別れたいと思うことも、本当に離婚に踏み切っていいのかも判断に迷いますよね。
しかし令和2年度の司法統計によると、離婚した男女のうち、男性では7位、女性では9位に「性的不調和(性の不一致)」が離婚理由として挙がっています。
もちろん、性的不調和のすべてがイコールセックスレスというわけではないですが、セックスに関する悩みは十分に離婚を考えうる原因となる、ということがお分かりいただけるかと思います。
とはいえ、セックスレス即離婚、と考えるのは早計。離婚せず、関係修復をはかったほうが後悔しないケースも当然存在します。
あなたにまだ迷いがあるならなおさら、しっかり考えないまま離婚に踏み切るのは危険です。
そこで今回は、セックスレス状態にある中で離婚を考えた方が良いケースについて解説していきたいと思います。
セックスレスという状況下で離婚を考えた方が良いケースとは?
性欲の面でもそうですが、理由が明確に見えない状態でパートナーからセックス を拒まれ続ける状況は、相手を愛していればこそとても辛いですよね。
また、セックスが良好であってこそ心の充足も得られる、という人もいます。そういう人にとっては、長期にわたるセックスレスの状態は別れを意識するに足る十分な理由となるでしょう。
とはいえ、離婚は人生を左右する大きな決断です。本当にセックスレスを理由に離婚していいのかも迷いますよね。
では、別れを視野に入れるべきケースとはどんな時なのでしょうか?
セックスレス状態が相当ストレスとなっている
セックスに重きを置いている人にとっては、自身には性欲はあっても相手の都合で満たされない状態が続くことは相当なストレスとなるでしょう。
また、拒まれるということが男性・女性としての自分自身や自信の存在意義を否定されているように感じる人にとっても、しんどい状況だと言えるでしょう。
このような状態の中で夫婦で話し合うなどの対策を取っても状況の改善が難しい、あるいはそもそも取り付く暇もないなど、相談できるような状態ですらないなら、離婚を視野に入れるのもアリかもしれません。
セックスを愛情表現と捉えている側面が大きい
セックスはただ性欲を満たすだけではなく、パートナーとの愛情確認、相手からの愛情表現として捉えている人もいるでしょう。
そういう人にとって、セックスレスの状態とは、配偶者から愛情を感じられないということとイコールなわけですから、苦しくないわけありません。
自分は相手のことを愛しているのに、相手から愛されているという実感や安心感を得られない。
そのことによって心が病んでしまい、婚姻生活を続けていくことを負担に感じるようであれば、離婚という選択も考える必要があるでしょう。
子どもがどうしても欲しい
妊娠・出産にはもともとさまざまなリスクがありますが、女性の年齢が上がるにつれその可能性はどうしても高まってしまいます。
いつかは解消されるかもしれないと思っているうちに、自分自身、あるいは奥さんが子供を望めない年齢になっていた、という事態を招く危険性があるのも、セックスレスのひとつの弊害です。
子どもが欲しいという意思が強く、夫婦で話し合ったりなどの対策を講じてもセックスレス状態が改善しないのであれば、やはり別れることを視野に入れることも大切でしょう。
風俗通いやAV、浮気など、夫に対して許せない思いがある
妻にとって、夫にセックスを拒まれる以上に辛いのが、自分とはセックスしてくれないのに、当の夫自身には性欲はまだまだあるということに気づかざるを得ない状況に陥ることなのではないでしょうか。
たとえば、風俗通いやAVなどを用いた自慰行為、挙句の果てには浮気に走る、などです。
なぜなら、こうした行為をおこなっているということは、病気などの身体的・精神的な問題といったやむを得ない事情でも、単に元々夫の性欲が薄いからでもなく、単に妻である自分とはできない、と言われているようなものだからです。
そうなってくると、やはり妻として受ける精神的なダメージは相当大きなものであるはず。
夫にはそんなやるせない気持ちを直接伝えることはできないのに八つ当たりのような態度をとってしまったり、情緒不安定になってしまうこともあるかもしれません。
ですが、あなたが精神的に思い詰められた結果、夫に対する態度に上記のような変化が起きてしまうと、相手との関係は拗れ、これまでよりもさらに溝を深めたり、修復不可能な状態にまで至ってしまうかもしれません。
どうしてもパートナーのことが許せないと感じてしまうなら、一緒に居続けることはあなたの精神衛生上よろしくありません。
そして、どんなに相手が素敵な人であるように世間から見えたり、セックスレス以外の面ではあなたもそうだと感じていたとしても、自身の精神のバランスを崩してまで関わり続けるべき友人、恋人、伴侶はいない、ということをどうか覚えていてください。
最後に
その人にとってセックスレスが負担となる人か否か、そしてその負担の度合いは変わってくるものです。
確かに、子どもを持ちたいという願いが叶えられないと考えるなら確かにいつまでも待てません。
ですが、あなたの中に確固たる離婚の意志が育まれておらず、まだ迷いの中にいる最中なら、このまま離婚へと突っ走るのはいつの日にか別れへの後悔を生んでしまうことになるかもしれません。
その後悔を減らすためにできる1番のことは「できるすべての手は尽くす」ということなのではないでしょうか。
配偶者と話し合う、夫婦関係に関する専門家のカウンセリング受けてみるなど、やれる限りのことをやってみて、それでもセックスレス状態が改善しないのなら、改めてまた離婚について考えてみると良いかもしれません。
セックスレスが原因で離婚すべきか迷った時、その判断材料としてチェックしておきたいポイントは以下のページで解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
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