セックスレスに至ってしまうきっかけとそこから離婚に至ってしまう原因とは?

セックスレス

セックスレスは時に離婚にも発展しうる重大な問題ではありますが、デリケートな内容であるからこそ誰にも相談できずに思い悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

また、生活を共にしていく上ではセックスレス以外に不満点はない配偶者の場合、セックスレスで離婚を考えてしまう自分はおかしいのではないかと考えてしまいますよね。

ですが、もし離婚の2文字が頭をよぎるほど思い悩んでいるのだとすれば、やはり夫婦関係の再考が必要でしょう。

そしてそのためには、まずセックスレスの原因がどこにあるのかを見極めることも大切です。

そこで今回はセックスレスの原因として代表的なものを、妻が拒否するパターンと夫が拒否するパターンに分け、それぞれ紹介していきたいと思います。

セックスを拒む配偶者の心理について理解を深めていくことで、夫婦関係を見つめ直すための取っ掛かりを得ることができるかもしれません。ぜひ参考にしてみてくださいね。

妻側が拒むことが原因のセックスレス

まずは妻側が夫とのセックスを拒否したくなりやすい原因について見ていきましょう。

妻側がセックスを拒否したくなる原因は産後クライシスが圧倒的

妻側が夫とのセックス を拒否したくなるきっかけとして、最も多いと言われているのがいわゆる「産後クライシス」です。

産後クライシスとは2012年に放送されたNHKの番組にて、出産を皮切りに、それまで良好だった夫婦関係が急激に悪化する状態として紹介されたもののことを指します。

出産は女性にとって心身に大変な負荷がかかる一大事であり、また出産前後ではそれまでとは大きく生活様式なども異なってきます。

こうした心身や環境の変化から、夫への愛情とともに、以下のような気持ちの変化が起こりやすくなり、セックスレスへとつながりやすくなるとされています。

身体的な変化

産後の女性の体の状態は、交通事故にあって全治1ヶ月のダメージを負ったようなもの、というたとえを聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。

そのような状態で始まる子育てはとにかく身体に疲労が溜まりやすく、特に睡眠不足が顕著です。

日本の働く女性は世界で一番寝ていない、なんていうデータもあるくらいです。

産後しばらくして職場復帰したとすれば、仕事と子育て・家事の両立が待っており、長く慢性的な睡眠不足に陥りやすいわけですね。

出産を機に変化したホルモンバランスも相まって、セックスどころではない、子どもが寝たら自分も休みたい、母乳をあげている時期はとてもそんな気にはなれない、赤ちゃんが横で寝ているのに無理、と考えるのは、子育てを担う妻としては自然な感情と言えるでしょう。

夫に対する不満、子育てに対する孤独感

自身が心身共に疲れ切っている状態で、夫が家事育児に全く参加してくれない、それどころかこれまで通り飲み歩いたり趣味を楽しんでいたりする。

そうなると、なぜ2人の子どもなのに自分だけが、という不満や、自分1人だけが育児を担っていることに対する孤独感が妻の中で生まれやすくなります。

そのような状態が続けば、当然夫に対する愛情も冷め、とても甘い時間を共に過ごそうとは思わなくなります。

産後の恨みは一生もの、なんていう言葉もありますが、けして大袈裟な表現ではないのです。

セックスの内容・質の問題

産後クライシス以外で挙がりやすい妻側が夫とのセックスを拒みたくなるきっかけには、セックスそのものの内容や質の問題もあります。

セックスとは本来恋人や夫婦など愛し合いもの同士がその愛情を分かち合うためのコミュニケーションのひとつのはずです。

にもかかわらず、まるで自分が夫にとって性浴のはけ口であるかのように、全く愛情が感じられない夫の独りよがりなセックスだと感じる。

そうなると、妻にとって夫とのセックスは苦痛になります。

また、AVを参考にしていると見られる無理な体位や強引・激しいセックスを求められて嫌気が差した、というケースも少なくないようです。

夫側が拒むことが原因のセックスレス

セックスレスのうち妻側の拒否が原因のパターンを紹介してきましたが、もちろん夫側の拒否が原因の場合もあります。

妻に対する気持ちの変化

加齢や体型の変化など、妻の容姿の変化や、女性としてではなく子どもの母親としてしか妻のことを見られなくなったなどの理由から、妻に対して性的な欲求が湧いてこなくなったことを理由にセックスレスに発展する場合もあるようです。

妻がそこまでセックスを求めていることに気づけない

女性は男性と比べて性欲が薄いという傾向もあり、自分の妻にはあまりセックスしたいという欲求がないのではないかと勘違いする夫も少なくありません。

そのため、妻のことを女性として愛するよりも、頑張って働いて家族を養っていくことの方が妻は嬉しいのではないかと考えてしまうのです。

社会的な役割・責任の増加

年齢が上がっていくことで、会社での役職も上がり、果たすべき役割が増え、仕事そのものとともに責任も増えてくる人も多いでしょう。

他方、年齢と共に体力はどうしても衰えてきてしまいます。

そのため、セックスする気力も体力も残っていない、という状態になってしまいやすくなるのです。

トラウマによるもの

疲れやプレッシャーなどから過去にセックス がうまくいかなかった経験があったり、産後クライシスの時期に断られたことを引きずっているなど、妻とのセックスに対してトラウマを持っているケースも見られます。

またセックスがうまくいかなかったら、あるいは妻を誘っても断られたらどうしよう、といった不安などを回避したいがために、自分からセックスを拒否してしまうこともあるのです。

なぜセックスレスから離婚に至ってしまうのか

セックスレスに陥りやすい原因について、妻が拒否するパターン、夫が拒否するパターンの双方のきっかけを見てきました。

ここからは、セックスレスをきっかけに離婚に至ってしまう原因について見ていきたいと思います。

産後クライシス以降、夫に対する愛情が回復しない

先程、妻が夫からのセックスの誘いを断るようにならきっかけとして、産後クライシスの存在が大きいことについて紹介しました。

もちろんすべての妻が出産後に夫への愛情を喪失しないまま回復しないわけではありません。

愛情が回復するか、あるいは喪失したまま離婚に至ってしまうかは、やはり先述の通り妻側が子育てを一人でやった、という孤独感に苛まれる状況をそのままにしたか否かにかかってくるようです。

ですから、子育てについてわからないなりに妻をケアしようとした、あるいは夫婦でよく話し合って、夫が育児と共に家事などにも協力的になれた場合には、妻からの夫への愛情も回復し、セックスレスという状況もやがてなくなってくる可能性が高くなるとも言えるのです。

セックスの拒否に対して妻を非難してしまう

恋人や妻などパートナーをセックスに誘った際に拒否されると、プライドを傷つけられた、と感じる男性は少なくありません。

そして、その気持ちを怒りとして表現してしまう男性も中にはいます。

たとえば、妻としての役割を果たしていない、妻が自分勝手である、浮気されても文句言うなよ、などですね。

セックレスの原因がたとえば産後クライシスにあるなら夫側の家事育児に対する協力姿勢にも問題があるはずです。

しかし、こうした暴言を口にする人はえてして自分自身にも原因があるのかもしれない、とは微塵も感じないものです。

そうなると、妻としては自分のことを愛するが故にセックスをしたいというよりは、それこそまるで自分が性欲のはけ口なのか、と思ってしまっても、なんら不自然ではありません。

先述したように、夫は自分のことを一人の人間として尊重してくれない、独りよがりな人間のように感じてしまうわけです。

セックスを拒否されることが辛い、ということはわかりますが、表現ひとつ気をつけることで、上記のように思われること、ひいては離婚を回避できます。

拒否されると男として失格なように感じて傷ついてしまう、と伝えるまではいいでしょう。そのあとは怒りという形ではなく、たとえば何が原因でセックスをしたくないのか話し合いたい、と提案してみるのはどうでしょうか。

そうすれば妻もきちんと夫が傷ついたことを理解し、ちゃんと話し合おうと前向きな気持ちにもなれるはずです。

夫からのセックス の拒否に妻が深く傷ついた

妻からセックスを拒否されて傷つかない夫はそうそういないでしょう。同じように、夫からの拒否に対して傷つく妻もいます。

特に女性の側からセックスに誘うのは男性が思っている以上に勇気がいる行動。

たとえ夫が拒んだ理由が些細なものであり、この先もずっと断り続けるつもりはなかったのだとしても、妻の頭の中にはさまざまな想いが駆け巡ることでしょう。

自分はもう女性として終わってしまっているのではないか、夫はもう自分のことを愛していないのではないか。夫から求められないような自分には価値がないのではないか。

あるいは、夫よりも性欲がある自分はおかしいのではないか、と考えてしまう女性もいます。

先ほどもお伝えした通り、妻側からセックスに誘うのは勇気がいる行動です。しかも一度断られたとなれば、次にまた誘おうとするにはかなりの覚悟が要ります。

その勇気が出せず、悩みを抱えていることも言い出せないでいたために、離婚へと気持ちが動き出してしまう妻も少なくないのです。

浮気に走ってしまった

夫婦にとってはお互いが唯一合法的にセックス ができる相手ではありますが、その相手に拒否された結果、セックスができないという状況を打開すべく、浮気に走ってしまう人もいます。

この場合、このまま男性として、女性として終わりたくない、という思いが背景にあるケースは少なくないようです。

子どもが欲しいのにセックスレス状態

どうしても妊娠や出産についてリミットのある女性にとって、子どもを強く望んでいるのにセックスレス、という状態は離婚に直結する大問題です。

特に第一子もまだの状態でセックスレス状態になってしまった場合、自身の年齢を加味し、いつ離婚するか常に考えるようになってしまいます。

コミュニケーションそのものが成り立っていない

セックスとは、究極のコミュニケーションの形のひとつと言ってもいいでしょう。

ですが、そんなセックスとともに、日常のコミュニケーションそのものが成り立たなくなってしまっている夫婦もいます。

普段から会話が噛み合わないと感じていたり、何か相談をしようにも取り合ってもらえない。何を言っても相手には否定的に解釈されるか、相手の意に沿う言葉を返さないと議論が終わらない。そうして、喧嘩になってしまうか、喧嘩を避けるために会話自体もやめてしまう。

夫婦も上記のような状態になってしまえば、セックスレスという難易度の高い問題について話し合うこともできません。

会話が成り立たない、困った時に相談できない相手と、今後も生活を共にしていく意味はあるのだろうか、と疑問を抱くのは自然なことですよね。当然、離婚も視野に入れるようになるでしょう。

最後に

今回はセックスレスのきっかけや、レス状態から離婚に発展してしまう背景について、代表的なものを紹介してきました。

もしもあなたがセックスレスについて深く悩んでいるのだとしたら、今回の記事はあくまで参考としつつ、一度は相手ときちんと話し合ってみることをオススメします。

簡単には解決できなかったとしても、悩みを他ならぬパートナーと共有することで、気持ちが幾分か楽になるかもしれません。

また、いずれは離婚を選択するにしても、あなたの悩みを真摯に受け止めてくれる相手かどうかを見極めてからでも遅くはないはずです。

あなたの悩みが解決に向かうこと、後悔しない道を歩めるように願っています。

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